特撮博物館に行ってきた&オクトーバーフェストin豊洲にも行ってきた
まずは東京都現代美術館で絶賛開催中の「館長庵野秀明 特撮博物館」。
CG全盛のご時世ではあるけど、そんな中アナログ的指向を積み重ねて作られてきた昭和の「特撮」の展示会とあって、これはぜひ見ておきたいと思っていた。
とはいえ、九十九里の海沿いに住んでいる身としては、4,5時間都内に滞在するってのはそれだけでもちょっとした小旅行。
出来れば何かのついでがあるといいわ、って事で、豊洲のオクトーバーフェスト2012にも行くことにした。ちょうど最終日だし。
わし的には結構な人気、と聞いていたので、朝から結構な人の待ち列が出来るのか、と思っていたのだが、それほどの行列にはならず、わしらも開館直後からすぐに場内にはいる事が出来た。
いやしかし、色々な資料が所狭しと並べてあり、非常に興味深い。
昭和の東方特撮映画のポスターやミニチュア、プロップ等がわしらを出迎えてくれて、次の部屋にはいきなり「マイティジャック」のMJ号のミニチュア(って言っても6尺程度のかなりの大きさのもの)が正面向いて来館者を出迎えてくれる。
この展示会の展示物は元々は劣化した状態で捨てる寸前だった撮影用ミニチュアやプロップを丹念に復元してから展示しているので、展示物はどれも綺麗な状態だ。
そしてウルトラシリーズ関連の展示物と続き、更にはミラーマン、ジャンボーグA等の円谷でもウルトラシリーズ以外の作品、ピープロ、宣弘社、ひろみプロ等々、今では忘れ去られてしまった特撮ヒーローを丹念に掘り起こしている。流石に仮面ライダーはないけど。
そしてこの展示会の目玉企画である短編映画「巨神兵 東京に現る」の上映コーナー。
「風の谷のナウシカ」に出てきた巨神兵を庵野風にリファインし、これが現代の東京に表れて街を破壊しつくしたらどんな絵になるか、テーマはこの1点だけ。ただ、その表現をすべてアナログの特撮で行う、というのがミソ。
燃え上がる、崩れ落ちる、キノコ雲、火の粉が舞う、という見慣れた特撮シーンの中で、わしはビーム砲撃を受けたビルが瞬時に溶解して液状に崩れ落ちるシーンが非常に印象的で結果2回見る事にしてしまった。
展示室を見進めていくとこの映画のメイキングもいろいろ紹介されているのだが、上記の液状になって溶解するシーンでは、爆風で吹き飛ぶシーン、溶解物が飛び散るシーン、そして流れ落ちて崩れるシーンが3点合成で描かれていた。
そう、特撮はアイデアなんだ。
ピアノ線で釣ってるって見られるのが嫌だから飛行機を逆さにつって、カメラも逆さにして撮影する。
ミニチュアワークを駆使して小さいものを大きく見せる。
高速撮影した被写体を通常のスピードで再生する等々。
TV番組「知ってるつもり?!」で円谷英二を特集した際に、ゲストにきていた大林宣彦監督が「特撮映画は志の映画」と言ってたけど、まさにそうした志高き特撮映画マンたちが汗水流して知恵を働かせて作り上げてきたのが昭和の特撮な訳で、これがこのままだと衰退してしまうかと思うとやっぱり悲しい。
こうしたローテクも言わば伝統文化。何とか継承してもらいたいものだと思うなぁ。
場内で写真撮影は例によってほとんどできないんだけど、最後の最後で「巨神兵~」の撮影に使ったセットを再現したジオラマには入って撮影が出来る、という事で何枚かiPhoneで写真撮影をしてみた。
このセットの中にも足を踏み込む事は出来るのだけど、如何せん非常に長蛇の列という事もあって、それはキャンセルした。
特撮博物館はかなり流して見た感のある見学の仕方だったけど、それでも約3時間半~4時間かけての見学だった。
特に今回、管内の展示物の案内を音声ガイドで楽しむ事が出来たのだが、このナレーションをしているのは清川元夢氏。館長庵野とのつながりで言えば、ガーゴイル様であり冬月コウゾウ副指令の「中の人」だ。
この音声ガイドのデータは是非MP3にして公開してほしい。
そして夕方からは豊洲に出向き、オクトーバーフェストに参加。
要はドイツビールを飲んで大騒ぎするイベントなのだが、他の場所に比べて、豊洲は水辺の公園が会場になっているので、特に夕陽を見ながらの景色が最高だ。
今年は西の空にちょっと雲がかかってしまったけど、ポジション次第ではいい夕焼けが見れたみたい。
わしらの席はかなりステージより、若干海より、という場所だったのでその夕焼けの恩恵は左程でもなかったけど。
でも3枚目の写真みたいにいい感じの夕焼けは楽しむ事が出来たし。
やっぱ来年もこのイベントは行きたいねぇ。