Microsoftのバカなメールクライアントに振り回される話

Microsoftのモバイル事業最大のしくじり「KIN」
引用:CNET Japan

Microsoftはバカじゃないのか?
長年PCをいじっているとそう思うことが何度もある。
なまじコンシューマーPC用OSで世界一のシェアをWindowsで獲得してるからか、それ以外の部分はバカじゃないのかと思う対応をしてるものを散見する。
例えばMicrosoftのモバイル事業はもう30年来バカな対応を繰り返してきて、Windows Mobileでよーやく諦めたか、と思ったら最近はAndroidにすり寄ってきてる。しかしそれだってWindowsでAndroidアプリが使えるサービスを24年春に突如終了させて結局は長続きしてない。そーいやMicrosoft が主導するKINってスマホもあったけど、2010年5月に販売開始して2か月もしないでプロジェクト終了に至ってたっけ。
そうかと思えばWindowsメッセンジャーをWindows OSに標準装備させてるのにユーザーが一向に振り向かずに他のメッセンジャーソフトを使ってるのを見て、ならばとSkypeを買収してWindowsに標準装備させたり(でも多分そのせいでSkypeをPC以外で使用出来る様にするデバイスの大半が使い物にならなくなってしまいサードパーティは大損害を被ってるんじゃないかな)、それでもSkypeユーザーが増えずに時代はwebミーティング/多くのユーザーがZoomを使うからって言うんでTeamsをWindows標準装備にしてしまい、しかし今度はこれがEUで独禁法に引っかかるとかでWindowsとTeamsは分離販売される事になる始末。
まぁ一般人のわしの目から見てもバカじゃないか、と思う様な事をこれまでも何度も繰り返してきてる。

で、そのバカな対応の最近の1つがWindows10/11標準搭載の「メール」アプリを「Outlook(New)」に置き換えるという話だ。

確かにWindows10/11標準の「メール」は使いやすいとは言えない、でも…

小見出しにある通り、確かにWindows10/11標準の「メール」アプリは決して使いやすいとは言えない。そもそもで言えばメールと言う仕組みそのものがインターネット黎明期から未だに存在する古典的なサービスであり、かつ後付けの仕様変更をこれでもかと言う位追加しづけてきた結果、今となってはメールクライアントに送受信設定をするとなると結構な手間になってしまってる。そんなのするくらいならwebメールで十分じゃん、って一般の人なら思うんじゃないかな。
ぶっちゃけGmailならスマホでもPCでもシームレスに送受信できるしね。

Windows10/11標準のメール 
個人的にはWindows7の頃のWindows Liveメールが一番使いやすかった気もする。

一方でビジネスユーザーからしてみるとGmailでの送受信は聊か心もとない。なんせだれでも無料で使えるフリーメールだし、法人としてドメイン取ってない=その程度の会社とみなされてるのもあまりよくない訳でやはりここは独自ドメイン取ってそのうえでメール発行してる所を見せなきゃなならない。

そこで登場するのがメールクライアントな訳だけどWindowsユーザーの場合大きく分けてOS標準の「メール」かMicrosoft365ユーザーなら「outlook」のどちらかを使うのが大半ではないだろうか。まぁ中には「Thunderbird」や「シュリケン」「シルフィード」等のメールクライアントを使っている人もいるだろうけど、これらは前述2つに比べればはるかに少数派と言えるんじゃないかな。

で、このWindows10/11標準の「メール」が24年の春先から「あたらしいOutlookを試してみる」と言うチェックがウィンド右上に表示される様になってきた。
あまりネット上では話題になってないようだけど、これ軽々に試してみると結構えらい目にあう。今回はその回復方法を紹介したいと思います。

Outlook(New)はかなりバカな仕様じゃないかな

Windows10/11標準の「メール」を起動するとある日いきなりこういうメッセージが表示される事がある。

こーいうメッセージが表示されたら普通は「続行」をクリックしてしまうだろうけど、クリックして先に進めると「Outlook(New)」のアカウント設定画面になりこーいう表示になる。

この表示で注目なのは4つのアイコンと説明文だ。
説明文にはMicrosoft365、Gmail、Yahoo!、IMAPが使える、と書いてあるけど、アイコンの一番右にあるのはiCloudのアイコンだ。実際に「高度なセットアップ」をクリックするとiCloudメールの設定項目が出てくる。この時点でミスリードを誘う様な状態になってる。

次に一番左にある”Microsoft365”と言ってる所は要はMicrosoftアカウントでよくね、って思われがちだけど実際にここで使えるメールアドレスはoutlook.jp、outlook.com、hotmail.comの3つのドメインで使用するMicrosoft365アカウントしか使えない。Microsoftアカウントのメールアドレスって基本どんなドメインでもいいことになっているからGmailやYahooメール、iCloudメールでもなんでも登録出来てしまう。
しかしこれらでMicrosoftアカウント登録してるとこのOutlook(New)ではMicrosoft365ユーザーとして認証されないのだ。はっきり言ってこれは自己矛盾だ。だったら最初から「Microsoftアカウントに使えるのはoutlook.jp、outlook.com、hotmail.comの3つのドメインのメールだけ」って指定すればいい話。後付けで変な設定してるからこー言う所でつじつまが合わない事になりユーザーを無駄に振り回すことになる。

更に3つ目にYahoo!の名前があがってるのだが、これiPhoneのメール設定でも間違う人がいるんだけど、ここで言うYahoo!はYahoo!JapanではなくアメリカのYahoo.comの事を指してる。だからYahoo!JapanのYahooメールはここでは使えない。これもアメリカ製アプリをただ単に表示言語だけローカライズしてるから起きる問題だ。

IMAPメールについてもちょっと面倒くさい。設定そのものは出来るけど、「標準メール」と「Outlook(New)」の間で設定の引継ぎが十分にされない感じ。「Outlook(New)」で独自ドメインメールの送受信設定をしても「標準メール」に戻すとその設定は反映されてないから再設定しなきゃいけない。また「標準メール」を「Outlook(New)」に試しに切り替えても送受信設定は引き継がないから再度設定しなきゃいけない。これじゃ軽々に切替て試してみようって気にもならない。

軽々に試してしまったら復旧には結構手間取る

さて最初の画像の様にOutlook(New)への切り替えを継続を促され、しかも標準メールには独自ドメインメールしか設定してない場合、どーやって戻せばいいんだって話になる。
実はOutlook(New)に切り替えたとしても元の標準メールに戻すボタンは表示される。

この画像は標準メールからOutlook(New)に切り替えたものだけど、画面の右上に「新しいOutlook」と言う文字とチェックスイッチがある。このチェックをクリックして外すと元の標準メールに戻す事が出来る。しかしこれを表示させるためには『新しいOutlookへようそこ』の画面で何らかのメールアカウントを設定する必要がある。


前段の通りYahoo!メールはyahoo.comのメールになるから日本人ユーザーにはほぼ馴染みがないのでNG。
outlook.jp、outlook.com、hotmail.comのドメインで使用できるメールアドレスがあるならそれもいいけど、これもないとなると一番手っ取り早いのはGmailだ。ただまぁGmailもGoogleアカウントの2デバイス認証とかしてるとそれ用に別のスマホを用意しておかないといけないからそこも要注意かな。

因みにわしゃ捨てアカ覚悟でoutlook.comのメールアドレスを出鱈目に作ってやり過ごそうとしたらスパムメールアカを自動作成してるロボットと誤認されて検証用のクイズを出されてしまいました。まぁ簡単な画像認証なんですぐにクリアは出来ましたけど。

いやしかしこーなるとインターネットで軽々にメールのやり取りするのも面倒な時代になってしまいましたね。
実際今どきはメールで添付ファイルは送れなくなってきてるし、送れたとしてもサイズ制限や種類制限を受けたり、と昔ほど使い勝手はよくないし、SNSがこれだけ普及すると親しい間柄ならそっちでやり取りする方が早くて簡単だし。
一般の人はwebメールで十分です。わしも長らくGmailに独自ドメインをあてがって使用する方法で普段のメールはやり取りしてますし。
FAXいつまでも使ってるんじゃねぇ論ってよく言われるけど、メールももういつまでも使ってるんじゃない論が出てくるかしら。




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